PTA問題 1ーアメリカ人のボランティア精神はどこから来るのか?
- 2018/03/21
- 11:37

最近よくアメリカのPTAの事を聞かれる。アメリカでボランティアが日常的な理由の一つに
アメリカ人はボランティアをした後の充実感 幸福感を知っている事にある
と思う。20年ほど前に知人のボランティアをした時に、
自分は生まれてからこれと言ったボランティアをした事がないに等しい
事に気がついた。最近ようやく私も人の為になりたい。人から感謝されたい。と思うようになってきた。これはアメリカで生活してるからと言うよりも還暦を迎えた歳のせいかもしれない。他校の日本人の先生達と日本語スピーチコンテストの準備をして喜ばれたり、ブログやツイッターを書いて役に立ちました。とか言われるとやっぱり嬉しい。
私のボランティア歴は この程度だが、知人のクリスチャンのお爺さんが、派手に旅行をしてお金を使うより、寄付をして人に喜ばれた方が嬉しい。と言い地味な生活をしながら、何万ドルもコミュニティーに寄付をする気持ちが分からなくもなくなってきた。
日々の生活で感じる事はアメリカではおせっかいと言えるほど世話好き 親切な人に巡り合う。又生徒にも “I want to help you” と手伝う事に非常に誇りを感じている子が結構いる。
今日は一昨年のスピーチコンテストで私の生徒 日本語3年目生(16歳)
の日本語のスピーチが印象的だったのでここでシェアしたい。
高校に入学したばかりの時、私はまだ大人げない子供でした。そして、私の高校人生の初日に説明会がありまし
た。
ある先生が「高校の四年間の間に、40時間のボランティアをしなければなりません」と言いました。その時、「ああ、いやだな。ボランティアなんかしたくない。うんざりするだろうな。」と思いました。でも、ボランティアをしてみたら、ボランティアに対する考え方がまったく変わりました。
私は「どうせボランティアをしなければならないならば、人のためになるボランティアをしたほうが まだましだ」と思いました。それで、一年生の十月から、私は、近所の小さいホスピスセンターでボランティアを始めました。ホスピスと言う所は末期がん患者の世話をする所です。それで、初めてそのセンターに入った時、私は緊張しました。どんな事があるか全然見当がつきませんでした。
私は97才のお婆さんの世話をするように言われました。おばあさんは時々心不全になって、体調がだんだん悪くなったので、ホスピスセンターに入院しました。そのお婆さんは晴れた日に縁側の椅子に座るのが好きでした。野球を見るのも好きでした。でも、年齢と共に認知症がひどくなりはそのお婆さんの健康はますます悪くなりました。頭の中で考える事も話す能力もほとんどなくなってしまいました。
私は毎週三時間ぐらいそのお婆さんが普通の生活をいとなむのを助けてあげました。歩くのも食べるのも水を飲むのもいろいろな物を拾うのもおばあさんは何ひとつ自分でできませんでした。
そして毎週行くたびに、色々な事がわかるようになって来ました。「宿題が多すぎる」とか「友達とけんかした」とか私の持っている悩みは そのお婆さんの苦しい日々の戦いに比べたら何でもない事だ と思うようになったのです。「私はラッキーだ」という事がわかったのです。その日から、私はお婆さんをすごく尊敬するようになりました。おばあさんは本当に強い戦士でした。
これは私の成長の話です。
聞いてくださってありがとうございました。
いかがでしたか。アメリカのボランティアやPTAに興味をお持ちの方、これは非常に大きい課題です。私も勉強中ですが少しづつ紹介していきたいと思います。
これを書いた生徒はローカルのスピーチコンテストで2位なりました。スピーチコンテストでは
スピーチの後審査員から日本語で質疑応答がありました。
尚 最近 新しい趣味インスタグラムを始めました。上記の写真は私の写真です。もし宜しかったらご覧下さい。
https://www.instagram.com/feel.hike.california/
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