アメリカ式 ワークバランスを考えた教員タイムマネージメントの方法
- 2017/10/12
- 10:04
新年度がはじまり、約1ヶ月になる。やっと少し落ち着きだした。前回にお話した様に今年度は非常に忙しい。4学年にわたる4種類の授業をするーというアメリカではあまり例のない忙しさだ。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」
と言う通り、今までにないミスが多い。たとえば、コピーをする時両面コピーをする予定が間違って、一面にして、大量の紙の無駄遣い。とか、このブログも、夏休みに用意してあったのに間違えて、消してしまった。とか。その上ハイキングへ行き足をくじいてしまった。
日本の先生が、教科指導と部活顧問という全く違う内容の事を一日の間にこなさなければならない。という神業がどうしてお出来になるのか不思議だ。
では、仕事量が増えて、ワークバランスの方はどうか?ー驚いた事に昨年度より、時間の余裕が出た。どうやって仕事量を減らしたかシェアしたいと思います。
共通パターンを見い出す
4つのレベルのクラスを教えようと思ったら、頭の中がゴチャゴチャになったので、どうしたらいいか色々と検索して考えた。一番役に立ったアドバイスは(リンクをなくしてしまったが)4つのクラスの共通なパターンを見出して、パターン化するというのだった。それで、まず
宿題の提出方法をパターン化した。
導入
Part 1
3日目ごろ 小試験A 漢字書き順 意味 単語(選択問題)
Part 1,2
10日目ごろ 小試験B 漢字(読み) 単語(英日)文法 (Part 1,2) 聞き取り
Part 3,4
15日目ごろ 試験 漢字(書き)文法 (Part 1-4) 課題 エッセイ 聞き取りなど
今までは、各課で違った種類の小試験などをしていたが、この様にすると生徒も何を勉強したらよいかという予定と目標ができるしリズムもできるので良いのではないかと思う。問題もすべて夏休みに作った。同じパターンなので、作りやすかった。
次に Tom Sherrington さんの Teachers' workload: tips on how to manage it and get a work-life balance のサイトに基づき紹介したいと思います。
添削に時間をかけすぎる
「今まで夜中まで赤で添削やコメントを書いている先生を何人見ただろうか。そんな事をしても仕事量が増大するだけでなく、時間を無駄に使っているとしか言いようがない。一定のパターンを作り出す事のほうが大事。授業中に生徒に褒めてあげたり、元気付けてあげたり 直してあげたりした方が効果的。」by Tom Sherrington
昨年度までは、添削が終わらず何日もたまっていたが、今年は翌日に返すことにした。次のシステムを導入。
計画の立てすぎ
「先生方はあまりにも多くの資料などを使おうとして、研究をしすぎて、授業内容が多くなりすぎる事が多い。新しい教授法を取り入れるのはいいが、やりすぎてしまい、先生にも生徒にもかえって負担になっている。」by Tom Sherrington
これは、特に日本の先生に多いと思う。日本人は熱心すぎて、学校行事や部活に力を入れすぎてかえってそれが先生 生徒両方の負担になっているようだ。
私は昨年は絵カード 教材 単語カード コンピューターのサイト 教科書 など色々な教材を使いすぎて、カードがどこに行ったかなどと探したりして、時間が無駄になっていた。またセミナーに出ると、新しい方法を取り入れたりして、計画が狂ったりしていた。机の上はいつも教材で山積みになっていた。
今年は夏休みに腹をくくって、全レッスンをパワポにまとめた。Googleを使いすべてをリンクし、パワポだけを見ればいいようにした。紙の絵カードなども全部パワポに入れた。Youtubeなども取り入れた。Youtubeで生の日本人の会話を聞かせるだけでなく、文法の説明など、かなりうまくしているサイトもあったので、取り入れた。2分ぐらいのYouTubeを見せたり、録音を聞かせている間に他の事をできる。生徒はYoutubeの授業を興味を持って見るし 又教師以外の声をなるべく聞かせるとよいので、お薦め。また、最後の5分か10分は自習にしたりその日に習った事がわかっているか練習問題を2,3題出すと、生徒は理解できるかチェックできる。その間に授業の記録や翌日の計画などをメモするようにした。生徒は宿題をしたり、復習をする。又、わからない生徒を助けてあげたりして、時間が有効に使われていると思う。授業記録はすぐその場で取らないと、忘れてしまう。
仕事の引き受けすぎ
「忙しい人ほど、様々な仕事を引き受けすぎる傾向にある。Noと言えずに、会合、部活、研究会などに入りすぎて、自分の限界を超えてしまう事が多い。これらの仕事内容は非常に重要で価値のあることです。でも、引き受けすぎて、結局は空回りに終わり、大事な仕事をミスしてしまいます。大事な事は自分の限界を知ることです。ある時点で Noと言わなければなりません。言うのは簡単な事ではありません。でも、「手伝いたいのはやまやまですが、今の状況で手一杯で既に大事な事に手が回らずに困っています。」と言えば、わかってもらえます。他の人が同じ状況にある時助けてあげれば、その人も必ず助けてくれます。」by Tom Sherrington
不必要な悪口は無視すべき
「学校の雰囲気によっては、先生方が、コントロールされて、大変な学校もあるでしょう。でも先生の仕事は教室内では自分の好きな様に出来ます。授業を楽しくする、話をしてあげたり、したい事 教えたい事を自由に選択できます。そうすると日々の生活も楽しくなります。
家族第一と考えるのは、非常に健康的で学校にとって必要なことです。もし先生のお子さんの卒業式などがあったら、思いっきり出席したい。と言ってみましょう。同じ境遇の先生と助け合いましょう。もし、遅くまで居残るほうがいい。という雰囲気の学校にいるとしても、仕事が終わったら、すぐに帰るように。そういう雰囲気の学校は効果的な教育をしている学校ではありません。自分の時間は自分で管理して、常に自分がそのボスであるように。」by Tom Sherrington
どの様な環境で働こうと、先生は教室の中では自由です。子どもとのびのびと楽しく学びましょう。たとえば、私はゲームをしたり日本の歌を歌ったりします。
きのうはバスケットボールゲームをして生徒と一緒に笑いこけました。二人ずつ競争。単語を早く言えた方がバスケットを出来る。入れば、キャンデーをあげる。 今度は恋歌ダンスをしてみようかな?アハハ...先生になろうと思った時の夢を忘れないで教室内で実現させましょう。
アメリカでは先生方は自分の家族の写真を教室に貼ってあります。家族を大事にするという事を教えてあげるのは大事な事です。「明日は息子の卒業式なので、先生はそれに出るので、休みます。」
「わあ 先生おめでとう!」「僕も来年卒業だよ!」
なんていう微笑ましい会話がとびかう学校にしたいものですね。
ご家族を大事になさってください。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」
と言う通り、今までにないミスが多い。たとえば、コピーをする時両面コピーをする予定が間違って、一面にして、大量の紙の無駄遣い。とか、このブログも、夏休みに用意してあったのに間違えて、消してしまった。とか。その上ハイキングへ行き足をくじいてしまった。
日本の先生が、教科指導と部活顧問という全く違う内容の事を一日の間にこなさなければならない。という神業がどうしてお出来になるのか不思議だ。
では、仕事量が増えて、ワークバランスの方はどうか?ー驚いた事に昨年度より、時間の余裕が出た。どうやって仕事量を減らしたかシェアしたいと思います。
共通パターンを見い出す
4つのレベルのクラスを教えようと思ったら、頭の中がゴチャゴチャになったので、どうしたらいいか色々と検索して考えた。一番役に立ったアドバイスは(リンクをなくしてしまったが)4つのクラスの共通なパターンを見出して、パターン化するというのだった。それで、まず
宿題の提出方法をパターン化した。
- 生徒が私の教室に入る

- ベルのなった後の3分以内に宿題を所定の場所に提出。
- 籠から、一日前の提出物をとる。
- 間違いを生徒が自分で訂正
- 訂正したら先生にスタンプをもらう。
- これで、一々 はい宿題を出してください。とか 試験を返すとか 返すのを忘れたとか どのクラスのを返したか?という事がなくなった。
- 生徒も生活のパターンが出来、教室に入ったら、ただ友達とおしゃべりをするという事がなくなり、返却された宿題 試験を見るようになった。
導入
Part 1
3日目ごろ 小試験A 漢字書き順 意味 単語(選択問題)
Part 1,2
10日目ごろ 小試験B 漢字(読み) 単語(英日)文法 (Part 1,2) 聞き取り
Part 3,4
15日目ごろ 試験 漢字(書き)文法 (Part 1-4) 課題 エッセイ 聞き取りなど
今までは、各課で違った種類の小試験などをしていたが、この様にすると生徒も何を勉強したらよいかという予定と目標ができるしリズムもできるので良いのではないかと思う。問題もすべて夏休みに作った。同じパターンなので、作りやすかった。
次に Tom Sherrington さんの Teachers' workload: tips on how to manage it and get a work-life balance のサイトに基づき紹介したいと思います。

添削に時間をかけすぎる
「今まで夜中まで赤で添削やコメントを書いている先生を何人見ただろうか。そんな事をしても仕事量が増大するだけでなく、時間を無駄に使っているとしか言いようがない。一定のパターンを作り出す事のほうが大事。授業中に生徒に褒めてあげたり、元気付けてあげたり 直してあげたりした方が効果的。」by Tom Sherrington
昨年度までは、添削が終わらず何日もたまっていたが、今年は翌日に返すことにした。次のシステムを導入。
- 小テストは採点を考え、なるべく早く採点できるように変更。テンプレートをきめて、選択問題も入れてかなりの短時間で採点できるように作り変えた。試験を作る時は常に採点時間を考慮すべし。
- 宿題は全部先生が直さない。たとえば、「充電する」と言う言葉を「じゅでんする」と作文などに書いてあったら、そこに丸を書き、生徒に何が間違っているか考えさせる。訂正したら終了のスタンプをあげる。前は私が時間をかけて直しても見もしない生徒がいたが、今は自分で何が悪いか考えるようになった。又全部直さずテーマを決めて直すこともある。毎回何がテーマか? 接続詞? 文の構成? テーマにそってその部分だけを見る。その方が効果的な方法と言う説も多い。
- 宿題の提出は一々記録せずに、一課が終わった時に生徒に纏めて提出させ、スタンプ数や採点を生徒に合計させる。先生は最後にチェックをして、点数を記入。点を毎回記入しなくて良いと思うと、かなり時間が節約でき気持ちが楽になった。
- 宿題は一日1枚に限る。以前は2ページになったりして、採点も複雑になったが、1枚だと簡単に出来る。生徒も何が大事なポイントかがよくわかる。2枚ある時は一枚のみ提出させる。
- 前回のブログのアドバイスに基づき 一定時間以上は採点 添削に時間を使わない事にした。もし長くかかる場合や忙しい時は 採点をせずに終了のスタンプのみの事もある。翌日に返して、口でコメントする。この点を徹底すると、採点の山でストレスがたまらないし、生徒も翌日の評価で効果的。
計画の立てすぎ
「先生方はあまりにも多くの資料などを使おうとして、研究をしすぎて、授業内容が多くなりすぎる事が多い。新しい教授法を取り入れるのはいいが、やりすぎてしまい、先生にも生徒にもかえって負担になっている。」by Tom Sherrington
これは、特に日本の先生に多いと思う。日本人は熱心すぎて、学校行事や部活に力を入れすぎてかえってそれが先生 生徒両方の負担になっているようだ。
私は昨年は絵カード 教材 単語カード コンピューターのサイト 教科書 など色々な教材を使いすぎて、カードがどこに行ったかなどと探したりして、時間が無駄になっていた。またセミナーに出ると、新しい方法を取り入れたりして、計画が狂ったりしていた。机の上はいつも教材で山積みになっていた。
今年は夏休みに腹をくくって、全レッスンをパワポにまとめた。Googleを使いすべてをリンクし、パワポだけを見ればいいようにした。紙の絵カードなども全部パワポに入れた。Youtubeなども取り入れた。Youtubeで生の日本人の会話を聞かせるだけでなく、文法の説明など、かなりうまくしているサイトもあったので、取り入れた。2分ぐらいのYouTubeを見せたり、録音を聞かせている間に他の事をできる。生徒はYoutubeの授業を興味を持って見るし 又教師以外の声をなるべく聞かせるとよいので、お薦め。また、最後の5分か10分は自習にしたりその日に習った事がわかっているか練習問題を2,3題出すと、生徒は理解できるかチェックできる。その間に授業の記録や翌日の計画などをメモするようにした。生徒は宿題をしたり、復習をする。又、わからない生徒を助けてあげたりして、時間が有効に使われていると思う。授業記録はすぐその場で取らないと、忘れてしまう。
仕事の引き受けすぎ
「忙しい人ほど、様々な仕事を引き受けすぎる傾向にある。Noと言えずに、会合、部活、研究会などに入りすぎて、自分の限界を超えてしまう事が多い。これらの仕事内容は非常に重要で価値のあることです。でも、引き受けすぎて、結局は空回りに終わり、大事な仕事をミスしてしまいます。大事な事は自分の限界を知ることです。ある時点で Noと言わなければなりません。言うのは簡単な事ではありません。でも、「手伝いたいのはやまやまですが、今の状況で手一杯で既に大事な事に手が回らずに困っています。」と言えば、わかってもらえます。他の人が同じ状況にある時助けてあげれば、その人も必ず助けてくれます。」by Tom Sherrington

不必要な悪口は無視すべき
「学校の雰囲気によっては、先生方が、コントロールされて、大変な学校もあるでしょう。でも先生の仕事は教室内では自分の好きな様に出来ます。授業を楽しくする、話をしてあげたり、したい事 教えたい事を自由に選択できます。そうすると日々の生活も楽しくなります。
家族第一と考えるのは、非常に健康的で学校にとって必要なことです。もし先生のお子さんの卒業式などがあったら、思いっきり出席したい。と言ってみましょう。同じ境遇の先生と助け合いましょう。もし、遅くまで居残るほうがいい。という雰囲気の学校にいるとしても、仕事が終わったら、すぐに帰るように。そういう雰囲気の学校は効果的な教育をしている学校ではありません。自分の時間は自分で管理して、常に自分がそのボスであるように。」by Tom Sherrington
どの様な環境で働こうと、先生は教室の中では自由です。子どもとのびのびと楽しく学びましょう。たとえば、私はゲームをしたり日本の歌を歌ったりします。


アメリカでは先生方は自分の家族の写真を教室に貼ってあります。家族を大事にするという事を教えてあげるのは大事な事です。「明日は息子の卒業式なので、先生はそれに出るので、休みます。」
「わあ 先生おめでとう!」「僕も来年卒業だよ!」
なんていう微笑ましい会話がとびかう学校にしたいものですね。
ご家族を大事になさってください。
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