
現在
アメリカの公立高校教員です。以下どうして
アメリカの教員のほうが短時間で準備がすむかについて考えてみました。
まず、
アメリカの教員は日本の教員のように雑用や生徒指導に気をとらわれずに、ただ専門の内容だけに集中して考え、研究する事ができるから、効率的で短時間に仕事が出来ます。私は学校が終わって生徒が帰ってから、ずっと翌日まで、いえ、学期末まで ずっと一つの課題について考えに考え続けながら生活しています。それに対して 日本の先生は雑用に追われて教える内容に集中できない環境にあります。受験生が、悩みや雑用に気をとられたらよい結果が得られないのと同じです。
次に、
アメリカの教科書はそのまま教えればいいように、授業のアクテイビテイー、ゲーム、説明、ペアのアクテイビテイー、話し合いの内容、などが書いてあり オンラインの資料も豊富です。教科書の構成も計画がたてやすいように出来ています。準備をする時間がなくても結構楽しくて身につく授業ができます。
第三に、
アメリカの教師は教員免許取得のため、大学4年を卒業後 更に1年大学に行かなければなりません。
アメリカの大学は実用的な事(日本は抽象的な事を習う)を教えてくれるので、教壇に立ったとき習った教授法がそのまま使えます。その上 アメリカの大学は卒業するためにはかなり勉強しないといけないので、教員免許をとった先生方は教授法(Teaching methodology)のトレーニング済み。準備万端なので、短時間で準備できるということでしょうか。
上図:生徒の机は先生の好きなように並べられる。私の教室はコの字型に机は並べている
第四に 私の学校では教員免許取得教科以外の教科は教えられません。2科目の免許を持っている人が雇われやすいのですが、それでも1科目だけを教えている人がほとんどです。2科目教えるのは頭の切り替えが必要なので、かなり大変だと言う事です。日本の先生で2科目以上、又専門以外の教科も教えさせられるとチラッと聞いた事があるのですが、もしそれが本当だったら、その先生はすごく大変だと思います。
第五に 教師の仕事と言うのはきりがありません。日本人はまじめで熱心な性質から、必要以上にきりなく仕事を続けます。アメリカ人は家庭 自分の生活が第一なので、ある程度できっぱり仕事をきりあげます。日本の先生は行事もたくさんして、子供に思いでかけがえのない存在です。
以下追記です。10/15/2016
第六に と言いますか、これは第一にのせるべきでしたが、アメリカは、いえ少なくても私の学校では担任制と学級制がなくて、生徒が毎時間教科の先生の部屋に行くことだと思います。このため、生徒は先生の部屋にお邪魔すると言う形です。つまり生徒は勝手な事がしずらいー先生がボスです。更にクラスメンバーが毎時間変わるのでいじめや学級崩壊などがおこりにくい環境にあります。
詳しくは...
上図:自分の教室に自分の机がある。
第七に 何よりも
学級制のないシステムとは=先生の部屋に生徒が来てくれるシステム=先生楽々システムなのです。
毎時間教室を渡り歩く日本の先生はそれだけで大変だと思います。一日中同じ教室で教えると時間を効果的に使えます。詳しくは...- この他色々あります。興味のある方は お時間のある時にブログの他のページをお読みください。
これは
byus にのせられた質問に私が答えたものです。 ”なるほど”のクリック数 9 PV270です(2/17/15現在)。他の方のご意見もここでごらんください。
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http://byus.me/facts/1857/questions/3444#answer_4760上図:生徒の美術のクラスの作品
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